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組織変革のターニングポイント~後編~ 変わりたい、でも変えられたくない。その葛藤を解きほぐす2つの信頼とは?

こんにちは。
関係コンディショニングコーチ 矢野圭夏です。
前回は組織変革のターニングポイント(中編)をお届けしました。

まだの方はこちら↓
トップの仕事は「その気にさせる」こと。そのために必要な2つの関わりとは。

6カ月間の業務改善プログラムの導入事例から、「組織変革のターニングポイント」を解説しています。
前編でお伝えしたのはこの2点。
「組織変革を前にして人はどのような想いや行動をとるか」のメカニズムと
「組織変革成功のために経営者がもっておくべき力量や視点」です。

前回は、中編として
・当事者意識の育み方
・1対1の関係性の育み方
をご紹介しました。

 

「その気」にさせるのがトップの仕事。

「組織変革を前にして人はどのような想いや行動をとるか」を知り、可能性を信じて「見守り」「信頼」を寄せること。
それがすべてではないかとすら感じます。

 

 

今日の最終話では、変わりたい、でも変えられたくない、という人間心理を動かすために大切な

「私にもできる」という自己信頼
「この人とならやってみたい」という他者信頼

についてお伝えします。
2回のミーティングを経てプロジェクトへの理解は深まりましたが、自分たちで決めたことを実践していく上で、メンバーの頑張りだけではどうにもならない状況や現場スタッフとの温度差に悩む場面が出てきました。
ここが、ターニングポイント。
プロジェクトメンバーが大きく飛躍したのは、あるアプローチ方法を知り、実践したからです。

 

背景を知り、真の問題解決へ

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想像してみてください。

例えば、あなたの会社でいつも時間ぎりぎりに出社をしてくる新入社員がいるとします。

何度言っても改善されない。

本人も自覚していて改善したいと思っている。
ここであなたが上司としてできることを、2つのパターンで紹介します。

【パターンA】

あなた「来月からうちの部署では毎朝9時から朝礼をすることになった。
もう遅刻はできないぞ。5分前には来れるように頑張れよ」
部下「はい、頑張ります!(頑張れるかな・・・)」

【パターンB】

あなた「来月からうちの部署では毎朝9時から朝礼をすることになった。
もう遅刻はできないぞ。5分前には来れるように頑張れよ。
そういえば、朝ちゃんと来れる日はどんな工夫をしてるんだ?
1本早い電車に乗れるように家を出るとか、朝食を抜いてるとかか?」
部下「そうですね、1本早い電車に乗れると確かに遅刻はしないんですけど、
逆に15分も早く着いて時間を持て余してしまうんですよ。それがなんとなくもったいない気がして・・・(あれ、俺のこと気にかけてくれてる?相談してみようかな?)」

 

・・・どうでしょう?

表面だけを見ると「遅刻」という1つの事実ですが、
その背景を聞いてみると、本人なりに事情があることが分かります。
業務改善というのは問題解決ですから、
問題を引き起こしている原因を明らかにして
どうすれば解決できるかを考えるのが基本ですね。

悪しき習慣が改善されない場合において

「ああいう性格だから」
「努力が足りないんじゃないか」

もちろん、こういった心がけや根性論も大切です。
でもそれだけではないことが分かりますね。

この新入社員にとっては、「15分も早く着いて時間を持て余してしまう」という懸念があり、時間ぎりぎりに出社する方法を選んでいる、ということです。

ですから、15分早く出社しても時間を持て余すことなく、本人にとってメリットになるような仕掛けや提案ができればいいですね。
机の片付けでも良いですし、資格勉強でもいいですね。
コーヒーが好きなら、ゆっくりコーヒーを飲む時間でもいい。
美味しいコーヒーを買ってプレゼントしたり、一緒に飲むことも、この新入社員にとって「自分が大切にされている」ことが伝わる関わり方です。

そこには、2つの信頼が生まれているのです。

「私にもできる」という自己信頼
「この人とならやってみたい」「この人の言うことならやれる」という他者信頼

 

2つの信頼は「頭も心も全身でYES!」をつくる

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A社さまの事例に話を戻しますが、
業務改善プロジェクトメンバーは現場スタッフの声を聞き、どうして改善されないか、個々の行動の裏にある背景を探りました。

そうすることで、「急には最終目標を達成することはできないけど少しずつならできそうだ」という見通しを立てて計画を組むことができたり、相手の信頼を得るために自分がどうあるべきか、を学んだのです。
問題解決に対する心理的アプローチに気付き、実践したメンバーは晴れ晴れとした表情で6カ月間の業務改善プログラムの成果発表を行いました。

プロジェクトメンバーから学んだこと、現場スタッフから学んだこと、問題解決の手法を学んだこと。

学ぶだけでなく実践したことで手ごたえを得て、自信へと変わりました。
 

組織変革のターニングポイント全3回シリーズお届しましたがいかがでしたでしょうか?

「頭はYES、心はNO」という状況が「頭も心も全身でYES!」に変わると、人間関係も業務遂行もおどろくほどスムーズになります。
ぜひあなたの職場でもお試しください。

 

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連載「20人の壁を超えて、組織がぐんぐん成長する組織づくりに必要な5つのステップ」

ステップ1、ビジョン共有
ステップ2、対話文化
ステップ3、リーダーシップ
ステップ4、仕組み化・財産化
ステップ5、組織の可能性の開花

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連載「BI:sionの生い立ち」

■episode.1 パートナー閏ひさみとの出逢い
■episode.2 共創ぐるぐる会議の誕生
■episode.3 講義形式から対話の場づくりへ
■episode.4 リーダー育成における「誘える男」という定義
■episode.5 BI:sionに込めた想い
■episode.6 BI:sion が目指すもの

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今日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

ひとりひとりのリーダーシップを育むための対話の場づくりで、組織を成長スパイラルへ導きます。13608083_883978358374856_1653491292_n

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