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研修レポート

工場縮小にある会社の労働組合研修会を実施致しました。<研修レポート>

こんにちは。
人材育成コンサルティングファーム ビジョンの
コミュニケーション能力開発トレーナー 閏です。

やっと鹿児島も桜が咲きました。
今年は本当に待ち遠しかったです。
お天気が曇り空ばかりで、桜の色が映えませんが
そんなことより桜が咲いて本当に嬉しく感じています。

さて、今日はある労働組合の執行部の方からのご依頼で
実施した研修のレポートをお届けしようと思います。

<ご依頼の背景 ※書ける範囲です。>
近い将来に工場完全閉鎖の予定があり、ここ数年、そのはっきりした日付を示されないまま、じわじわじわじわ工場が縮小している企業様です。
その中で今現在、働いている方たちは、近い将来県外の工場への勤務地替えか、今の場所に住み続けたいならば、退職の道を選ばねばならない。

<今回の研修の対象者>
労働組合の各職場の委員の方 年代は30代ー50代 15名程度

<お困りの点>
数年、たくさんの早期退職者や転勤者を見送ってきた中、とにかく「中途半端な状態」が続くためモチベーションを保つのが難しい状況であるが、これをどう変えればいいのか、またみんなが変えたいと思っているのか分からない。でも、このままではいけない気がしてならない。

<研修がうまく作用したとき、どんな状態が好ましいと考えているか>
残りの時間を、一人ひとり下を向いてばかりでなく、大切に過ごせるようになってほしい。

<研修時間>
当初予定90分。担当者の方との事前打ち合わせ2回の中で、90分は短いと判断され15分を捻出してくださり105分をお預かりすることになる。

<ビジョンのアウトカム>
①勤務地変更にしろ、ご退職にしろ、新しい出会いを得ることになられるが、そこで相手といい人間関係を作り、相手の世界を理解するための質問のポイントを今回の研修で仲間とともに体験しながら学んで使えるようになって、新しい世界を居心地のいいものにデザインできる”あなた”になって欲しい。
②今、まだ一緒にいるメンバーたちとの日々が、なんとなく過ぎ去るだけの日々でなく、尊重しあいながらの日々になってほしい。
③人ひとりが、場に与える影響の大きさを知って、変更すべきなら無意識に行っている振る舞いを整えて欲しい。

<アウトカムの背景>
①ご担当の方が、たまに他の工場に長期のご出張に行かれるということでしたが、そこの美味しいものや名所について余り情報をお持ちでなかったことで、うまい具合に交流がなされていないのではと感じた。
②方言しか話せないことをコミュニケーション上のコンプレックスに感じておられたが、相手といい関係を作ることには悪い影響は与えないので、それを強みにどんどんそのキャラクターを出して行って欲しいものだと考えた。
③当たり前に在るものの有難さは見えにくいのだか、それに気づくだけで毎日の充実度が変わるので、今回のこの場がそれに気づくきっかけになれば幸いだと考えた。

<研修スタイル>
対話を使った共創ぐるぐる会議方式
普段には、あまり話さない相手の背景部分をテーマに語る場を体験
& コミュニケーションミニレクチャー付き(聴く姿勢づくり)

※会場となった”ろうきん”さんです。お世話になりました。

<研修後のご感想>
(開発担当 50代 男性)
組織全体としての工場閉鎖への変化は、ある意味「しょうがない」ところが大きいが、それを「どう感じ、どう行動するか」は各個人の心の持ちようだなと感じました。少なくとも今回参加された人たちは、第一印象が大切なことを再認識されたのではないでしょうか。「無表情な視線、顔」は本人の心情以上に相手を威圧するのもだなと強く感じました。注意します。

(製造管理 50代 男性)
第一印象の大切さを再確認しました。また、通常、人に話した事の無かった事も、テーマという題材を設けることで話せて良かった。自分だけでなく、全員が様々な経験をして今があり、話を聞いた事で、仲間としての意識が向上したと思います。みんなの色んな話が聞けて良かったです。

(事業開発 30代 男性)
相手の背景を知るという事を、なんとなく必要だろうと思っていたが、はっきりと明確に認識していなかった。相手の今までのやり方や制約事項(相手の内部ルール)を聞き取るなどして、理解しながら進めるようにしたい。また、席に相談に来た人に、PCに入力しながら会話をすることがあるので、その態度は改めたいと思う。

(労働組合研修担当者 40代 男性) 
活気が少しづつ弱まっているような中、職場での元気な雰囲気を作れたらいいなと感じていながらも、みんなとコミュニケーションを積極的にとろうとはしてなかったなと改めて感じました。参加メンバーの方々とも過去の経験談や価値観をお互いに話して見る事で、距離感が縮まった様に感じました。限られた短い準備期間の中で、きっかけを作って頂く様に工夫を凝らされてのワークショップ。本当にありがとうございました。仕事にも通じますし、仕事以外にの生活においても活かせる内容でした。

<実施後の所感>
皆さんのことをすっかりこの時間を通して、愛してしまいました。正直言うと1回目の打ち合わせ最中に、ビジョンは何が提供できるだろうと途方に暮れた部分が多くありました。
背景をお聞きしていて、どれだけヤサグレていらっしゃる方々だろうかと勝手に想像を逞しくした瞬間もありましたが、「労働組合は何のために御社に存在しているのですか?」とお尋ねした時「会社の上司は仕事のスキルのために存在していますが、労働組合は人間作りのために存在しています」という答えがご担当者から返ってきた時、この会社の皆さんは大丈夫だと思うと光が差しました。そしてそのことを研修の始めに参加者の皆さんに伝えたら「そんなことって当たり前だけど・・」という顔をされた時、それは確信に変わりました。創業者のDNAは健在でした。そして、その後、感想が帰ってきたときもやらせてもらえて良かったと思いました。

そして、更に気になるのはこの場でお目にかかれなかったその他の一般社員の皆さまのことですが、今回ご参加のリーダーたちが対話を振って話を聞いたり、ミニレクチャの内容を皆さんに伝えているはずなので、とりあえず一安心としましょう。未来のデザインは、あなたの手のひらの中に!

以上、研修レポートでした。

お蔭さまで、いい経験を積ませていただいております。
今回も最後までお読みくださりありがとうございました。

では、今日もグッジョブな一日を!

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コミュニケーション能力開発トレーナー
閏 ひさみ

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連載「20人の壁を超えて、組織がぐんぐん成長する組織づくりに必要な5つのステップ」

ステップ1、ビジョン共有
ステップ2、対話文化
ステップ3、リーダーシップ
ステップ4、仕組み化・財産化
ステップ5、組織の可能性の開花

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連載「BI:sionの生い立ち」

■episode.1 パートナー閏ひさみとの出逢い
■episode.2 共創ぐるぐる会議の誕生
■episode.3 講義形式から対話の場づくりへ
■episode.4 リーダー育成における「誘える男」という定義
■episode.5 BI:sionに込めた想い
■episode.6 BI:sion が目指すもの

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