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若者が「働きたい」と思える仕事をつくるのが大人の仕事

こんにちは。
キャリアコンサルタント
人間関係コンディショニングコーチ 矢野圭夏です。

 

2018年になりました。
新年を迎え、新たに目標を立てたり、新しくスタートすることがあったり、気持ちも新たに日々をお過ごしの方も多いと思います。

 

実は昨日まで、まったく違うテーマで書こうと思っていたのですがそのテーマはいったん置いて、ある学生との会話から感じたことを書きたいと思います。

 

初めてお会いする大学3年生のAさん。
そろそろ就職活動に向けて動きださなくてはいけない時期だけど、どうも気が乗らなくて、、、ということでした。

 

おや?
就職活動の悩みと言えば、、、キャリアコンサルタントの出番ですね!
とは言え相談されているわけでもないのですが、自然と話を聞くモードになってしまうものです。

ご本人のこともあるので詳しくはお伝えできませんが、お話を聞いていると大きく2つの想いがあるように感じました。

 

1.「社会に出て企業に勤めて働く」ことに前向きなイメージが持てない
2.休学という1年の猶予を得て、自分の成長を感じたい

 

想いを否定するつもりはまったくなく、むしろ、私たちオトナがおもしろい社会を見せられなくてごめんなさいという申し訳なさが先に立ったのですが、そう言えば私はどうだったかな?と記憶をたどりました。

 

↓私の母校、関西学院大学です。大学のWEBサイトから借用しました。

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就職活動を通してたくさんの社会勉強をした大学時代

大学3年生の頃は就職氷河期で、たくさんエントリーはするもののなかなか面接までたどり着けない選考も多かったです。私はマスコミ(出版社、新聞社、放送局など)志望だったので大学2年から動いていました。具体的には自己分析や業界分析、OBOG訪問、インターンシップなどです。
関西の某テレビ局のインターンシップでは最終選考まで残り、あと一歩で憧れのテレビ局に、、、というところで落っこちて相当くじけたものですが、 一緒に就職活動に取り組む仲間と出会い、熱心に指導してくださるキャリアコンサルタントの方にも恵まれ、「はやく社会に出てみたい」「自分の力を試してみたい」という気持ちがありました。
また、OBOG訪問をさせていただいた先輩も素敵な方ばかりで、その先輩がきっかけでエントリーを決めた会社もあります(結果的にその会社が就職先になったのですが)。

 

2年生から準備していたこともあり、4年生の早いうちに内定をもらうことができました。1つ、2つ、最終的には3つ内定をいただき、迷いに迷ったあと、1つに決めて、あとは卒業旅行ざんまい。
もしかしたらある意味で特殊な環境だったかもしれません。
この就職活動の経験が、その後の人生における人脈づくりや、コミュニケーション能力に大きく影響していると言えます。
楽しいことばかりだったかと聞かれればそうではなく、マスコミを目指してずっと活動していたのにどこにも採用されず、3年になり周りが就職活動をはじめるタイミングと並び、一般企業への就職活動のモチベーションを継続させるのも難しかったです。あきらめたくない気持ちもありましたが、どこで折り合いをつけるか、自分なりに複雑な感情と向き合った日々でした。

当時はまだ就職以外の選択肢が多くなかったので、大学は4年で卒業して就職するものだという思い込みもありました。
今は就職以外の選択肢もたくさんありますし、「企業へ就職する」以外に、いろんな団体や組織の中で働く可能性もひらかれています。選択肢が多様になった分、迷いも多いのが今の若者世代なのではないでしょうか。

 

事実、Aさんも、興味があるのは地域おこし協力隊やベンチャー企業などで大企業には興味が持てないと言っていました。

 

就活-いっぱつ

どのような環境で何を学ぶかは自分次第

やりたいことが見つからない。
働きたい会社が見つからない。

そんな学生さんもたくさんいらっしゃるでしょう。

私は自分が望む業界も、そうでない業界も、そして大企業も小規模事業所もどちらも経験しているので、それぞれのメリットとデメリットは感じています。
今となってありがたかったな、と感じるのは、大企業に新卒で入社してしっかり研修を受けさせてもらい、社会人のマナーや基礎能力をしっかり身につけさせてもらったことです。
OA機器を扱う会社だったので、文系なのにシスアドを受けさせられたり入社早々くじけることも多かったのですが、日常的にPCを使うことでちょっとしたWEBサイトやチラシデザイン、ネットワークの設定などが自分でできるようになりました。

東京から鹿児島に来たとき、びっくりするくらいアナログの世界でしたが、PCが得意ということでとても重宝されました。

 

今では「パワハラ」「モラハラ」と言われるような多少理不尽なことも全部こなして、自分の力に変えてきました。大企業という組織体には、そこでこそ学べる文化やスキルがあるのだと思います。もちろん、ベンチャーでしか得られない経験も多々あるので、一概に比較はできないですよね。

決して「やりたいこと」ができる環境に就職したわけではないけれど、その場その場で一生懸命やってきたことが役に立って、まわりまわって今は好きなことを仕事にしています。

 

 

というわけで、今日のテーマに戻りましょう。

若者が「働きたい」と思える仕事をつくるのが大人の仕事

社会に出て働くイメージが持てない若者。
1年の猶予を得て、自分を成長させたいと願う若者。

誰が悪いとも何が間違いだとも言いません。

ですが、子どもたちが「はやくオトナになりたい!」とわくわく願い成長していく姿や、若者が「はやく社会に出て働きたい!」とわくわく願い挑戦していく姿があふれるためには、私たちオトナが「魅力的な仕事」「希望のある社会」をつくらなければいけない。

そんな戒めとともに、Aくんの話を聞いた次第でございます。

 

意外とみられている自分の顔・・・
「楽しいから笑うんじゃない、笑うから楽しいんだ」というフレーズもあります。

胸を張って自分の仕事を語れるように、日々精進いたします。

以上、2018年の決意表明でした。

 

今日もお付き合いくださりありがとうございました。

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