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対話する力

こんにちは
人材育成コンサルティングファーム・ビジョン
コミュニケーション能力開発トレーナーの閏ひさみです。

毎日、猛暑とゲリラスコールの鹿児島です。
エネルギーが渦巻いております。

さて、今回は前回7月11日の自分の投稿
「社長が会社をつぶす時、巣くっている3つの心模様①社員不信」
続きを書くつもりだったのですが、
先日より自分の中に湧き上がってきた思いと共に
それより届けたいことが浮かんだので
そちらについて書くことにします。

やっぱり人と人はそうだよね と力をくれたご本

その島の人たちは、人の話をきかない
精神科医、「自殺希少地域」を行く

森川すいめい氏著   青土社

ご本の内容は書きるものではないので書きれませんから書きません。ですが、私にやっぱり人と人はそうだよねと力とビジョンをくれた言葉があり、それをご紹介します。著者が”はじめに”に「結論だけを読みたい方は最後の章だけを読んで欲しい。最後の章にすべてまとめた。」と書いておられます。それがこれです! ジャン!

終章 対話する力

自殺希少地域の人たちは対話する
オープンダイアローグの七つの原則
生きるという事

これが最終章の目次の言葉たちでした。なぜ、力とビジョンをもらったかというと、人材育成コンサルティングファーム・ビジョンの成り立ちに遡る必要があります。この「人材育成コンサルティングファーム・ビジョン」の前身は、「共創ぐるぐる会議を伸び行く組織に届ける会」でした。

相棒の矢野圭夏女史と、
「人と人が安心して存分に対話を重ねるために必要なルールは何だろう?」
「会議というお互いが持ち寄った限られた時間の中で、参加している全ての人のアイディアが最適に統合して、事柄に当事者として楽しみながら参画し続けるために必要な行動の決め方は、どんなやり方だろう?」
「この場に居合わせて、意見は違っても、人と人としていい関係を築ける豊かな場となるために必要なことは何だろう?」
という、安心安全で創造的で人と対話することが楽しみな場づくりのために知恵を絞り「共創ぐるぐる会議」という対話のスタイルを確立し、それを活用したリーダー育成研修や、周年行事プログラムを2012年から実施して参りました。

研修の様子は、こんな感じです♪
共創ぐるぐる会議

 

その後、皆さまが健やかで、みんなで気づき!関係を築けた!あのスパークリングな瞬間の状態でいらっしゃるかどうかは、分かりませんが、今ままで自分の固定概念でだけ見ていてあきらめていたことが、互いのアイディアや、互いの存在と存在が交流することで、次の道が見えて心が躍ったという体験を積んだ人が多数生まれました。その方たちは、仲間の存在、職場の存在の有難さを感じながら日々を過ごされたことだろうと確信しています。質の良い対話は、自然と質のよい行動への変容を引き起こします。そしてそれは他人とともにできるとても喜ばしく嬉しいことです。

 

ここにどうどうと当たりまえのことを書いた。

この言葉もこの本の”はじめに”にある言葉です。 そのまま紹介すると「だから私は、ここにどうどうと当たり前のことを書いた。ひとの生きること、その営みにおいて難しい理論はいらないと思う。とてもシンプルだと思う。」 私もまったくそう思っています。ややこしいことはできませんし、細かすぎることは続けて取り組めるものではありません。

私たちが行きついたシンプルな共創ぐるぐる会議の3つのグランドルールをここでご紹介します。
全部肯定! ②ひとり一案以上 ③ありがとう の3つです。

意味を補足します。
存在承認のためのルール:全部肯定!
相手が意見を出してくれた時、ひとまずは汲み取りましょうの意味を込めて、いいね!と親指を立てて受け取ります。受け入れる必要はありません。相手はそう思っているのだなを汲み取ったよの表現です。こうされることで、意見を出した方は意見をスルーされない安心感を得ます。
機会均等のためのルール:ひとり一案以上
一つの問いかけに数分でグループで対話をします。その限られた時間内で、一言も発しない人がいないように、逆に自分だけ話す人がいないように、全員が参加している状態を作ります。分からないなら分からないというも意見も表現します。
感謝のためのルール:ありがとう
この場にご一緒してくださって、ありがとう の気持ちをもって、同じテーブルに着き対話します。そのテーブルを離れる時、ありがとう とお礼を言って去ります。今日のこの場にも感謝を感じながら。

そのシンプルなルールを順守すると、この場に来ているみんながこの会議に心も身体も参加している状態になります。場の無くてはならない一員となります。いわゆる当事者になります。たった3つの振る舞いに意識を持つことで、対話の質が変わり、同じメンバーがいる場に大きな違いを生むところをたくさん拝見してまいりました。

私もここにどうどうと当たり前のことを書きます。存在承認x機会均等x感謝が溢れる場は、人一緒にいる喜びを生み人の創造性を開きます。人と人が対話する力が閉塞感を吹っ飛ばします。何かをどうしたいと思ったら人と人は対話しかありません。

 

 

 

 

 

※ ファシリテーター冥利に尽きる瞬間の様子。こんなお顔が会場中に広がっています。

 質の良い対話をする力のある人や場は幸いなり

ここまで書いて自分の中に湧き上がっている思いは、私は共創ぐるぐる会議が大好きだ!という思いです。色んな会議やイベントに出る機会も多いのですが、どうして共創ぐるぐる会議方式を使わないのだろう?とどんな場でも思ってしまう私がいます。そして、人と人が対話を重ねることの良さを観て聴いて感じてもらう機会と、共創ぐるぐる会議方式で対話の場を組み立てられる人材の育成にもっとエネルギーを注ぎたいという思いも湧き上がってきております。

人は、生まれてから死にゆくまでのエネルギーを身体ひとつ魂ひとつ持って自分らしく発揮する存在です。質の良い対話をする力のある人や場は、たくさんの人に、人が人と一緒にいることの幸せを感じる機会となることでしょう。

毎日どんな表情でどんな言葉でどんな場を創るのか、そこに意識をもって楽しんでくれる人たちとこれからもたくさん出逢っていきたいと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。というわけで、共創ぐるぐる会議ファシリテーター養成講座を今秋から開始いたします。また、詳細はご連絡します。
では、今日もグッジョブな一日を♪

ーー

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コミュニケーション能力開発トレーナー
マインドフルネスNLPトレーナー
閏 ひさみ
ーー

もっと読みたい!
「強くしなやかな組織づくり」お役立ちコラムはこちら↓

連載「20人の壁を超えて、組織がぐんぐん成長する組織づくりに必要な5つのステップ」

ステップ1、ビジョン共有
ステップ2、対話文化
ステップ3、リーダーシップ
ステップ4、仕組み化・財産化
ステップ5、組織の可能性の開花

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緊急事態には予兆がある。バックアップ体制は万全ですか?

こんにちは。
キャリアコンサルタント
人間関係コンディショニングコーチ 矢野圭夏です。

 

え?人材育成に関係あるの?
と思われそうなタイトルですが、緊急事態には予兆があるもの。
その予兆を察知して事前に対策しておくことが大切だという話を、個人的にとてもタイムリーな出来事を元にお届けします。

 

 

試される危機管理能力

 

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予兆はあったんです。

電源を入れてさあ取り掛かろうと思いって作業をはじめたら、ぷしゅーんという力ない音とともに消えゆく画面。

 

はい。
我が家のパソコンです。
もう古いのでいつ旅立ってもしょうがないなと腹はくくっていたのですが、ハラハラするものです。

その頻度が高まりいよいよ危険だなと私の本能が察知し、外付けハードディスクにデータをバックアップしました。

そのハードディスクがまたクセモノで、2年前に旅立っていったノートパソコンのデータや、今使っているパソコンの一代前のものなど混在しているんです。

単純にバックアップが取れればいいというわけではなくそれなりに検索性も考えて保存したいと思った私は、データの付け合わせをして要らないファイルや重複するデータを削除したりフォルダを整理したり3時間ほど格闘していました。

途中で投げ出しそうになりながらもなんとかバックアップを終え、大仕事を終えて眠りについたのでした。

 

翌朝、いつものようにパソコンの電源を入れると

「お?なかなか快適だぞ。」

デスクトップ画面も整理され、不要ファイルも整理され、動きも良くなったんだなと思って感心していたのも束の間・・・。

 

ぷしゅーん。

 

またもや電源が落ち、私の前には黒い画面が。

自動で再起動するようすもなく、強制終了をして立ち上げなおすもまた落ちての繰り返し。

さすがに5度も同じことをやっているとあきらめがついて、このブログは予備のモバイルパソコンで書いています。

完全データバックアップを行った翌日にご臨終とはなかなかやります。
きっとこれまで踏ん張ってくれてたんだなと感謝さえしてしまいます。

 

 

緊急事態には予兆がある

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パソコンを例に挙げましたが、組織に置き換えると、「人間の緊急事態にも予兆はある」ということ。

 

例えば、誰かが「辞めたい」と言い出したとしましょう。

周りにとっては「え?急に?なんで?」と思うかもしれませんが、本人としては何度もタイミングがあって、わずかながらに予兆もあったはずです。

遅刻をするとかミスが増えるとか、ささいなことかもしれません。

SOSのシグナルやささいな変化に周りが気づいて声をかけたり話を聞いたりできていれば、大事には至らず対策が打てることもあるでしょう。

これはメンタルヘルスにおいても言えますね。

 

注意深く観察すること、感じ取ること、そして何かあったときの体制を整えておくこと。

大切な人材がひとり抜けることで会社が回らなくなるようであれば危険です。
教育と仕組みは徹底しておきたいものですね。

 

 

今回の出来事で言えば、バックアップをとっていたから大切なデータを失わうことなく笑い話にできました。さらに、予備のモバイルパソコンがあったので仕事に影響を出さずに済みました。

もしバックアップ体制がなければと・・・考えると恐ろしいです。

 

余談ですが、実は2年前にノートパソコンがクラッシュしたときはまったくバックアップを取っておらず、データ救出ができるかどうかも怪しく、お店に預けて3日かかって7割くらいのデータを救出してもらいました。
なんとか助かりましたが2万円かかって冷や汗をかきました。

 

備えあれば憂いなし。万全の体制づくりをおすすめします。

 

私たちビジョンは、

誰もが本領発揮するために、そして誰にとっても縁あって身を置く場所が“楽しく磨き合う職場”であるために、強くしなやかな組織づくりをサポートします。

 

今日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

13608083_883978358374856_1653491292_n人材育成コンサルティングファーム ビジョン
キャリアコンサルタント
人間関係コンディショニングコーチ
矢野 圭夏 HP:https://manablegate.com

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社長が会社をつぶす時、巣くっている3つの心模様①社員不信

こんにちは。
コミュニケーション能力開発トレーナー
マインドフルネスNLPトレーナーの閏ひさみです。

私が住む鹿児島市は、震度5の地震がありました。
これといった被害なく、幸いにもありがたかったです。
最初、ぐぅごわぁ~という音がした時、なんにも疑わず「今日の桜島は大きいなぁ」と思ってしまいました。有事の際は、普段の心構え以上のことは発揮できませんね。

※ 濡れ衣をかけられた桜島

さて、今日の話は「社長が社長をつぶす時、巣くっている3つの心模様」がテーマです。

それらは、端的に言うと ①社員不信 ②孤立感 ③ビジョン不在です。実際には、これらが絡み合って会社が無くなっていくという状態が生まれるのですが、先ず、今回は①社員不信について書きます。

 

① 社員不信

トップに立つ人間に必要とされるもの
私はまだ自分が人材育成・組織変革の仕事を始める前、経営者の皆さんが、ある方は座禅・ある方は経営哲学・ある方はボランティア活動・そしてある方はNLPコーチングトレーニングとご自身に合った形で、自分の心を育成することに精力的に取り組まれる姿が少し不思議でした。もっと具体的な経営のスキルの方が役立つ気がしていたからです。

でも、今は、経営のスキルより、自分の心を育成することがなぜ必要なのかとても分かります。それは、社長の仕事がスムーズであるためは、「人を信じられること」がとても大事だからです。そして人を信じるためには、社長の心・物の見方の成熟度が必要とされるからです。

人を心底信じるだけでなく、人を心底信じながら危機管理をしておくという状態が望まれます。その実現のために、まず人を信じることに励まれます。そして、社長の器までしか会社は成長できないということに気づかれておられるので、、自分という人の器を大きくするためにも、人を信じられる心・物の見方を学ばれるのです。

では、テーマの社員不信です。社長が社員を信じられない状態の時、毎月のお給料はどんな風に見えますか?それを出す時どんな風に感じられますか?その時の社長の中にある感覚が、社員に伝わります。その伝わった感覚は、社員を鼓舞し生産性をあげる類のものでしょうか?その反対の類のものでしかありえません。そうであれば社員は生産性を落とす一方です。

人間不信の社長へアドバイス
ビジョンでは、リーダー育成の中では「労える力」を重要視しています。社員不信になっている時、その力は発揮できません。ですが、労いひとつない状態の組織には、明るい未来は出現しません。

もし、この記事を読まれている社員不信状態の社長がおられたら、その方のためにご自身のプライドが納得されないところもあるかもしれませんが、アドバイスです。その状態は、あなたにとっては「(社員たちから)与えられたもの」かもしれませんが、その状態に反応し続けて、「だから社員は信じられない存在なんだ」という思いを強化する出来事だけをあなたの中に集める作業をやり続けると、会社をつぶします。あなたの心の中に方向転換の楔を打てるのはあなただけです。

だから、すべての社員さんの顔を思い浮かべながら、ひとりひとりにかけてあげたい労いの言葉を無理やりでもシュミレーションしてください。

そして、本当はどうありたいと思っているのか、自分の気持ちに気づいてください。そうすることが、自分の心に方向転換の楔を打ったことになり、あなたの成熟度を一つ上げたことになります。

社員不信という自分不信
外の世界も内の世界も同じ現象をまとうのも、人間の特徴です。社員不信の自分を感じるとき、自分のことを本当に肯定し信じられているのかも照らし合わせてみてください。どこかに必要以上に力が入っていませんか?自分のことも労ってみてください。なかなかできなかったら、責めることなくそんな自分も認めて、深い呼吸を意識して過ごしてください。自分を心から労えるようになった時、あなたは違う風合いで会社をながめることができるようになります。外の世界にも変化が起きるはずです。手当はまず自分の巣くわれた心から行ってください。痛がっているはずですから。

社員不信について、お読みいただきありがとうございました。

普段から何をどう思っているのか、うまくいかなくなった時はそこが浮き彫りになります。
社員不信があるなあと自分の心をまず認めてください。そこから変化がはじまります。

また追って② 孤立感  ③ ビジョン不在 の心模様について書きます。

では、今日もグッジョブな一日を♪

ーー

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コラム 書籍紹介

過去からの学習を超えて未来に学ぶ。 ―「マンガでやさしくわかるU理論」

こんにちは。
キャリアコンサルタント人間関係コンディショニングコーチ 矢野圭夏です。

 

前回の導入レポートは反響があり、「うちでもやりたい!」とさっそく新規ご依頼を頂きました。
少しおさらいをしますと、研修のねらいは2つありました。
1.個人のコミュニケーション能力の向上
2.多様性あるチームとしての生産性や売上の向上

 

この目的に対し、「人狼」を使って3つのことを体感していただきました。
① 自分のコミュニケーションの癖やパターンに気づく。言語、非言語の2種類のコミュニケーションに対して意識を向ける。
② 物事に対する視点や価値観、アプローチ方法が人によって異なることに気づく。
③ 言葉や行動の裏には「意図」があることを理解し、合意形成や目標達成のために大切なことは何かに気づく。

まだの方はこちら
NPO法人桜島ミュージアム様スタッフ研修で人狼ゲームを活用。<研修レポート>

 

 

さて今日は私の人生を変えた”あるものとの出逢い”を共有します。

「マンガでやさしくわかるU理論」(中土井僚 著/日本能率マネジメントセンター)

U

U理論という言葉をお聞きになったことはありますか?

知っているよという方も、初めて聞いたという方も、少しお付き合いください。

 

 

U理論とは何か?の前に。

スピリチュアルでも精神論でもありません。
ものの見方、考え方、捉え方、生き方、あり方の方法論のひとつです。

学習には「知っている」「分かっている」「できる」の三段階があると言われますが、U理論においても同じことが言えます。

U理論とは何か?を知っていて、分かっていて、できること。
この三段階こそがU理論そのもので、「Uの谷を下る体験」だと感じます。
「分かっている」から「できる」への移行がなかなかチャレンジングで、私自身も勇気がいりました。
体験談はブログの最後で。

 

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U理論とは何か?

マサチューセッツ工科大学上級講師、C・オットー・シャーマー博士によって生み出された

「過去の延長線上ではない変容やイノベーションを個人、ペア(1対1の関係)、チーム、組織、コミュニティ、社会のレベルで起こすための原理と実践の手法を明示した理論」 です。

 

分かるような分からないような・・・

今回のタイトルでも伝えましたとおり
「過去の延長線上ではない変容やイノベーション」がポイントです。

失敗から学ぶ、PDCAサイクルを回して仕事の改善や向上に取り組む、という手法は一般的に知られていて実践されていますが、「未来に学ぶ」という概念は新しい視点でしょう。

もちろん失敗から学びPDCAサイクルを回すことで解決する問題もあります。

 

では、私たちが直面する人間関係の問題についてはどうでしょうか?

例えば

「あの時のひとことがいけなかったから、違う言葉で伝えてみよう」と思うAさんがいて、こじれた関係相手のBさんにあらためて言葉をかけるとします。
この時にAさんが心の底から「Bさんのあの時のひとことがいけなかった」と感じていればいいのですが、心のどこかに
「だってBさんの態度が否定的だったから、私だってそう言うしかなかった」
という思い(思い込み)があれば、言葉を変えたところで相手には伝わりません。
ともすればさらにBさんの反感を買ってしまう恐れもありますね。

 

これが過去からの学習です。

 

私たちは、良かれ悪しかれ、「こうあるべき」「こうに違いない」という過去の経験によって培われた枠組みの中に生きています。

 

「いかなる問題も、それをつくりだしたときと同じ意識によって解決することはできない。」

アインシュタインの言葉です。
一度はお聞きになったことがあるでしょう。

 

「未来に学ぶ」ことは恐れやプライドを超えること

U理論では「出現する未来から学ぶ」と言われます。

過去の成功体験や価値観にこだわることは、時に人を傷つけ、自分の可能性すら小さくしてしまいます。

先ほどの例ですが、Aさんが「あの時のひとことがいけなかったから、違う言葉で伝えてみよう」と思った時に、少し立ち止まり、自分の中を深く見つめることができたとしましょう。

「あの時のひとことはBさんにはどのように聞こえていたのだろう?」

AさんはBさんの立場に立って考えます。

”Bさんの大切な価値観を理解できていたのだろうか?”
”自分が大切にしている価値観を言葉にできていただろうか?”
”私が本当に伝えたかったことは何?”

 

ここまでくると、Aさんは気づきます。

「そりゃあ、あの言い方だとBさんは聞いてくれるはずないよね・・・」と。

 

Aさんは自分のこだわりや思い込みを超えて、「本当はBさんとどのような関係でありたいのか」という未来を描きながら、伝える言葉を選ぶことになります。

 

これが未来に学ぶということ。

 

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「ごめんなさい」が言えなくて

私とU理論の出逢いは2014年の春。
この本の著者である中土井僚さんから「関係コンディショニングコーチング」を学び、半年かけてトレーニングを行いました。

内省と相手への自己開示を何十と繰り返し、自分の中のちっぽけなプライドやこだわりに気づく度に落ち込んでいました。「ごめんなさい」を伝えるのがこんなにも難しいと感じたことはありませんでした。

 

ここだけの話ですが、当時NLPマスター講座を終了しコミュニケーションの専門家として仕事をしている中で、「当の本人がこじれた人間関係にまみれてたら説得力ないよなぁ」とコンプレックスがありました。

人間関係はやり直せる。
どこかでそう信じていたのかもしれません。

過去に、傷つけ傷つけられひと悶着あり断絶した関係・・・。
普通なら「縁がなかった」と割り切ってしまう人も多いでしょう。
ですがコーチとしてやっていく私にとっては、避けて通れない道でした。

 

案ずるより産むがやすし。

勇気を振り絞って相手に自己開示をして謝罪することで、相手から感謝される場合がほとんどだったのです。
想いが通じ合った時の安堵感と幸福感は、体験した人しか味わえないご褒美。

「こじれた関係の相手とやり直したい」
「しこりになっている想いを解消したい」

いまそんな想いがあるなら、「出現する未来から学ぶ」体験はあなた自身とあなたの大切な人の可能性をひらくチャンスです。

 

なんかピント来た!
私に必要な気がする!

という方はまずはこちらの本をどうぞ。

「マンガでやさしくわかるU理論」(中土井僚 著/日本能率マネジメントセンター)

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私たちビジョンは、

誰もが本領発揮するために、そして誰にとっても縁あって身を置く場所が“楽しく磨き合う職場”であるために、強くしなやかな組織づくりをサポートします。

 

今日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

 

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キャリアコンサルタント
人間関係コンディショニングコーチ
矢野 圭夏 HP:https://manablegate.com

人間関係のこじれ、もつれをエネルギーに変える
「関係コンディショニング」で本領発揮に火をつけます。

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